「やめて」・にげて・はなして。身内から子どもへの性犯罪:被害者から加害者になった私・犯免狂子が精神治療から学んだこと

4歳から父の猥褻・母の体罰が「愛情表現」と教わり、混乱の吐口としてきょうだいに性的・精神的な加害をしていことを治療中に自覚。3つの気づき:①家庭内で子どもへの性犯罪が、加害者の「無自覚」のうちに起きている。②性被害を否定することは、自己防衛本能が正常に作用しているからだが、否定し続けても苦しみは増す一方である。③被害を認めて精神治療を初めないと、被害者も「無自覚」のうちに自他を傷つけ加害者になってしまう可能性が高い。精神疾患「複雑性心的外傷後ストレス障害(C-PTSD)」歴35年以上。

【20】かけがえのない存在

彼「大丈夫かい?」


夜勤中の彼から珍しくLINE がきた。

私「気にかけてくれてありがとう
  大丈夫 
  貴方は?」

 

彼「私は大丈夫だけど、相方が精神的にやられてついに寝込んだ」

 

私「よかった
  相方は仕事のストレスからきているのかしら」

 

彼「まーいろいろありまして
  ではまた明日」

 

私「いろいろあったんだ
  おつかれさまです
  また明日」

会話終了と思いきや、彼から再びメッセージが届いた。

彼「約20分後にそちらに電話するので
  出ても出なくてもどちらでも良いので

 

私「はい、待ってるね」

 

時間通り、彼から着信があった。

 

砕けた口調で、もしもし〜?を交わす。

一昨日、昨日、今朝に感じていた、ふたりの間の重い空気を忘れさせるほど、お互いに機嫌が良いのが声のトーンでわかる。

 

私「仕事中に電話なんて珍しいね。どうしたの?」

彼「いやぁ〜今朝、怒っていたみたいだから気になってね」
といつもながらの戯けた物言い。

 

私「え、怒ってないよ。昨晩も不愉快にさせてしまったこと、申し訳なくて。私の顔なるべく見たくないだろう、と思って避けてたの。

 

彼「そうだったんだー。でさー?」
と彼は明るい声で今日、職場であった笑い話をしてくれた。相変わらず彼の話は面白くて、たくさん笑った。

それから職場の近くに美味しい弁当屋さんを見つけたことも話してくれて、私はとても嬉しくなった。

 

彼からメッセージが届く前までは、気持ちが落ち込んでいたのに。彼からメッセージが届いてから安堵感に変わった。

1時間前まで、私は胸の内をこのように親友に話していた:

「彼と遠距離の期間がなかったらこんなに長く続いてなかったと断言できる。今も決して健全な関係とは言い切れないけど、ある程度の距離と時間はお互いの絆を強化させてきた。でも最近は繋がっていることがお互いにとって本当に最善なことなのかどうかも分からなくなってきている。私は本当に彼を幸せにできているのだろうか。私がいない方が彼は彼らしい人生を送れたのではないか。10年前くらいからずっと思ってる」

 

こんなことを真剣に思い悩んでいたのに、彼からの連絡一つで、気持ちが前向きになった。

 

やっぱり私は彼が好きで、彼も私のことを好きでいてくれてる。
ふたりの関係に課題はあるけど、一生かかっても、彼と共に幸せな人生を歩もう。
自分と彼との関係を大切に育もう。
そのために私は自分自身に打ち勝とう。
そんな勇気と希望が湧いてきた。

 

ありがとう
声を聞かせてくれて
安心しました
大好きです