「やめて」・にげて・はなして。身内から子どもへの性犯罪:被害者から加害者になった私・犯免狂子が精神治療から学んだこと

4歳から父の猥褻・母の体罰が「愛情表現」と教わり、混乱の吐口としてきょうだいに性的・精神的な加害をしていことを治療中に自覚。3つの気づき:①家庭内で子どもへの性犯罪が、加害者の「無自覚」のうちに起きている。②性被害を否定することは、自己防衛本能が正常に作用しているからだが、否定し続けても苦しみは増す一方である。③被害を認めて精神治療を初めないと、被害者も「無自覚」のうちに自他を傷つけ加害者になってしまう可能性が高い。精神疾患「複雑性心的外傷後ストレス障害(C-PTSD)」歴35年以上。

【3】月経カップのデメリット→経血コントロールへ原点回帰

生理用品の最先端の一つと言える「月経カップ」の認知度が日本でも広まってきたが、その絶賛の声の中に「違和感」を覚えることがある。私は「ムーンカップ」を2010年から使い始め早12年が経つが、メリットだけでなく、長年使ってきたからこそ感じるデメリットについても伝えたい。結論としては、月経カップ」は必要に応じて利用しつつ「月経コントロール」と「布ナプキン」との併用が好ましいと思う。

 

 

月経カップ」との出会い


私は2010年、アメリカ人の知人に勧められてから月経カップを使い始めていて、その時はその便利さに感動した。医療用シリコンで作られているからゴミが出ないし、装着している感覚もほとんどない。でも当時は日本での認知度は低く、友達に勧めたが、感動を共有できる人がいなくて、少し寂しい思いをしていたのを覚えている。

アメリカではスーパーとかで普通に売っているのに。なぜなんでこんなに便利なモノが日本では普及していないのだろう。なぜ皆んな未だにタンポンやナプキン(日本のナプキンはアメリカより優れているが)を使っているのか不思議でたまらなかった。

でもここ最近はYouTubeでも月経カップについて語る日本人女性が増えている。「日本は西洋に約10~20年遅れをとっている」という有名な話を思い出し、生理用品にも言えるのだと思った。それもそのはず、日本は世界のジェンダーギャップランキングで最下位から数えた方が早い120位。男性に比べて女性の自由度がそれほど低いということだから、女性の日常生活を支える生理用品の知識においても遅れを感じて当然だと言えば当然なのだろう。

一方で、「月経カップ」を絶賛する声が日本でも聞こえるようになった昨今、「ちょっと違う」と思うこともある。そこで、そのデメリットについてもしっかり伝えていこうと思った。まずはメリットから。

 

メリット


①ナプキンなどの大量に出るゴミを減らせる。

②半永久的に使えるので経済的(1個4000円くらい)

③ナプキンより交換する頻度が少なくて済むので長旅などに重宝する

④コンパクト

⑤医療グレードのシリコンを使っているので、紙ナプキンに使用される有害な毒素を膣から吸収しないで済む、などなど。

実際、旅行に行くときは必需品で、飛行機や長距離バスでも最高8時間は持ちこたえてくれた。

 

デメリット

①出し入れに慣れるまでちょっと時間かかる

②取り替える時に手が血みどろになることもある

③ちょっと漏れることもあるから布ナプキンなどを併用すると無難。
④生理を意識しずらくなる

慣れてしまいさえすれば、メリットが多い「月経カップ」。でも最近、私はこれを敢えて使っていない。なぜかというと、月経カップを使っている間は経血を感じることがないため、本来だったら心身ともに休める時間としてゆとりを持って過ごすべきところ、つい羽目を外してしまうことが多々あったからだ。例えば生理中なのに無理に仕事や用事を引き受けてしまうなど、自分の体と心が統合していない感覚を生み易いということに問題を感じた。

私だけの問題でもなく、そういう風潮は世間でも煽られている。「月経カップならプールや温泉にも入れる♪」などという楽観的過ぎる宣伝を見聞きすると(人それぞれ自由だけど、いき過ぎだろう)と思ってしまう。生理中はプールなんかで体を冷やさない方が良いし、温泉で温め過ぎたら貧血にもなり易い。心身を休めることが望ましいのに、月経カップの便利さによって、生理中に適した過ごし方を無視してしまったら本末転倒だとツッコミたくなる。女性の味方なのか、結局は資本の味方なのか、と疑心暗鬼にになってしまう。

月経コントロール

月経カップの便利さに慣れていくうちに、もっと月経中の自分自身の心身に意識を向け、モノに頼らず、経血を自己コントロールできるようになりたいという思いが強くなった。

 

月経カップアメリカで発明された1937年よりずっと昔から、日本に伝わる「月経コントロール」は、経血を無意識的に垂れ流すのではなく、骨盤底筋に力を入れて経血を止めてからトイレで小まめに流すという方法。

 

面倒ではあるが、自分自身の意思や筋力で経血を操れるようになるという効果がある。古くから伝わる方法であるにも関わらず、ある意味、月経カップとは別次元で意識が進んでいる方法とも言える。

 

一方で月経血コンロールは、長時間トイレに行けない環境では至難の業だと思うので、そういった場合は、月経カップ布ナプキン*1と併用すれば最強だろう。

月経血コントロールができた上で、必要に応じて月経カップやナプキンなどを併用すればなお良いということなので、どちらの方が優れているかという話ではない。

 

何か一つのモノ・コトに依存するのではなく、様々なツールを使い分けることで、女性にとって選択肢の幅が広まるということ自体が、女性の自由における進歩なのだと思いたい。

 

生理中はそもそも心身共に休めることが先決だという意識の上で、状況に応じて生理用品を使い分けられれば良いのだと思う。

関連記事

低容量ピルの副作用で死にかけた

twilighthues.hatenablog.com

 

私の生理用品遍歴

twilighthues.hatenablog.com

 

女性の労働と生理用品の歴史がわかる本:



私が愛用している月経カップの老舗「ムーンカップ

https://www.mooncup.co.uk/

世界シェア#1の月経カップ「ディーヴァカップ」日本語あり
https://divacupjapan.com/

月経カップの歴史
https://www.theguardian.com/society/2019/oct/24/people-revolted-mooncup-bust-period-taboos

布ナプキン「Remedy Garden」
https://www.remedy-garden.co.jp/html/page7.html

*1:布ナプキンの素材はコットン100%より、麻(ヘンプ・リネンなど)混のものの方がより殺菌作用に優れていて、環境にも良い