【17】カフェショコラが美味
自家焙煎のカフェで、低温長時間焙煎したてのブラジル産「カフェショコラ」というコーヒー豆を100g、ダイアモンドカッターの電動ミルで挽いてもらい、自宅でハンドドリップして淹れたコーヒーが美味すぎる。
店員さんは、「低温でゆっくり焙煎することで、酸味が抑えられる」と言っていたが、たしかに酸味は感じられない。私は酸味のある珈琲が苦手なので、有難い限りだ。
代わりに甘味が強い気がする。”ショコラ”という響きとその香りにもそそられたのだが、名前に偽りなし。文句のつけどころがなく、私に「理想のコーヒー」があるとすればコレだ。これまで飲んだコーヒーの中で一二を争うほど美味しい。今までで一番印象深いのは、ガテマラのアンティグアにある農園で飲んだコーヒーだが、その時のことを思い出した。
普段はカフェラテ派の私も、ブラックでグビグビ。すぐになくなってしまって、2杯目を淹れようかと考えるほど後を引く。コクはあるのに後味サッパリ。普段、コーヒーは一杯でお腹いっぱいなのに、なんということだ。
更に感動したのは、その特殊な焙煎方法によって、豆は時間が経つほど熟成度合いが増し、経過を楽しむことができるという。
数量限定で、数年ぶりに入荷したらしい。
自宅にあるコーヒーミルでは挽き具合にばらつきが出てしまうので、せっかく希少価値が高く、丁寧に煎られた豆に申し訳い気持ちになり、店で挽いてもらうことにした。
試しに100g買ってみたけど、これは追加で欲しい。
家で挽きたてを楽しむために性能の良いコーヒーミルについて調べたら、数十万円するものもあると知った。
コーヒー通でもコーヒー好きでもなく、どちらかというとコーヒーをあまり飲まないようにしている私が、こんなに前のめりになってコーヒーに興味を持ったということ自体、凄いことだと思う。
私はこのように概念を覆してくれる食べ物や飲み物を求めて色々試すのが好きだが、思いがけずコレは!と思える経験ができると心底、幸せな気持ちになる。
ごちそうさまでした。