『きんしんかん:性加害のニワトリとたまご』

ある本がきっかけで、逃げるように東京に移住した日系アメリカ人の斎氣心。初めて心を開ける人に出逢うも、彼にDVをしてしまう。確執が長年ある母親のような自分に絶望した。原因は、母の「躾(暴力)」と女性ホルモンだと考え、低容量ピルYAZを服用したが、副作用で臨死した。古今東西の代替医療による精神治療を試行錯誤する中、幼児期に父親から受け始めた猥褻を自覚する。それでも問題が雪だるま化するため、両親に虐待の事実を問いただした。しかし己の被害を自他に明示できた瞬間、自分もきょうだいに性的加害をしていた記憶が蘇り...

和訳『サイケデリック療法で起きている性虐待の暗黙を破る』

サイケデリック療法で起きている性虐待の暗黙を破る』(Ending the Silence Around Psychedelic Therapy Abuse)ウィル・ホール著(2021年9月25日付け)

 

サイケデリック医療について書かれたマイケル・ポーランの新書『How to Change Your Mind(和訳:『幻覚剤は役に立つのか』)は、多大な影響力を持ち、麻薬戦争が終結を迎える中で重大な転機となった。MDMAやシロシビンなどを含めてサイケデリックスを批判罪化することは、一般的には良いこととされている。しかし、ポーラン氏のサイケデリックス初心者としての経験に基づく報告は楽観的過ぎる。ほとんど無批判な彼やサイケデリックス推奨者が見落としている危険性は少なとも一つある。奇跡的な精神医学的治療としての誇大広告が、セラピーの現場で起きている虐待の危険性について除外していることを。

 

セラピストや医者が患者と性行為をすることも含まれる「セラピー・アビュース(治療現場で起きる虐待)」は、LSDの歴史の初期にも遡ることができるが、ポーラン氏の体験談を読んだり、昨今のサイケデリックス伝道者の話を聞いたりしても、そのことを知ることはできない。サイケデリックスがどんなに不思議な力を持っていても、薬物であることには変わりはないからこそ、利点を鵜呑みにするだけでなく、その危険性について警戒する必要があるのだが、ポーラン氏はこれを理解していないようだ。もしサイケデリックスを医療化することだけで麻薬戦争を終結させたら、アルダス・ハクスリーの『すばらしい新世界』のようなディストピアに日々近づいている社会で、製薬会社のマーケティングや商業的な利益が追求される新たな波をを引き起こす危険性がある。

 

私自身も、セラピー目的でサイケデリックスや植物のスピリットに関心のある人たちと関わることがあり、サイケデリックスの摂取が便利と感じることはあるが、そんなことも含めて公に書こうと思ったのは、『How to Change Your Mind』を読んでからのことだ。驚いたことに、過去に私が治療を受けていたサンフランシスコのサイケデリック・セラピスト、アーロン・グロスバード氏と、おそらく私自身の話が、ポーラン氏の著書に登場していたのだった。そして、読んだ内容は実際に起きたことと程遠かったため、グロスバード氏と妻フランソワ・バーザット氏が今日、サイケデリック・セラピーを国際規模で教える屈指のセラピストたちであることから、私は私の視点から虐待を受けたことについて語ろうと決心した。(私が受けた、グロスバード氏とバーザット氏との体験の詳細はこちら)

 

 

 

Lucid News(ルーシッド・ニュース)の社説『サイケデリックス業界に求められる性虐待への対応(How the Psychedelic Community Should Respond to Sexual Abuse)』リア・フリードウーマン著(2021年10月29日付け)

 

 

 

 

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