「やめて」・にげて・はなして。身内から子どもへの性犯罪:被害者から加害者になった私・犯免狂子が精神治療から学んだこと

4歳から父の猥褻・母の体罰が「愛情表現」と教わり、混乱の吐口としてきょうだいに性的・精神的な加害をしていことを治療中に自覚。3つの気づき:①家庭内で子どもへの性犯罪が、加害者の「無自覚」のうちに起きている。②性被害を否定することは、自己防衛本能が正常に作用しているからだが、否定し続けても苦しみは増す一方である。③被害を認めて精神治療を初めないと、被害者も「無自覚」のうちに自他を傷つけ加害者になってしまう可能性が高い。精神疾患「複雑性心的外傷後ストレス障害(C-PTSD)」歴35年以上。

20 初めて嘘をついた日

「初めて嘘をついた日」

 

私は幼児期〜幼少期の記憶はあまりないが、鮮明に覚えている記憶がいくつかある。

 

一つ目は、推定4歳時に受けた父親からの強制わいせつ(フラッシュバック注意)。

 

二つ目は、初めて嘘をついた日

 

4、5歳の頃、母親が作っている途中のケーキに、私は指を突っ込んでホイップクリームを舐めた。

 

指跡に気づいた母親は怒りながら私を問いただし、私は「やってない」という見え透いた嘘をついた。

 

母親は更に逆上し「嘘つきに育ては覚えはありません」などと怒鳴ってビンタし、私を真っ暗なウォークインクローゼットの中に閉じ込めた。

 

私は泣きながら、鍵のかかっていないドアを少し開けたが、母親が怖くて出られない。中は薄暗いので電気をつけた。

 

すると、そこには父親のエロ本が、布の下に乱雑に山積みされていた。

その瞬間、私はスーッと泣き止み、冷静になったのを覚えている。

 

子供ながらに悟ったことを大人になった私が表現すると次のようになる

「私が衝動的にクリームを舐め、叱られることを恐れて嘘をついたことは体罰に値するほど許されないことけど、こういう隠れた趣味の父親が、アノトキに私にしたことについてアノヨウナ嘘をついても許されるんだ」。

 

その矛盾に全く納得がいかなかった私はこの時を境に、母親に対しても不信感を覚えるようになっていった。