『きんしんかん:性加害のニワトリとたまご』

ある本がきっかけで、逃げるように東京に移住した日系アメリカ人の斎氣心。初めて心を開ける人に出逢うも、彼にDVをしてしまう。確執が長年ある母親のような自分に絶望した。原因は、母の「躾(暴力)」と女性ホルモンだと考え、低容量ピルYAZを服用したが、副作用で臨死した。古今東西の代替医療による精神治療を試行錯誤する中、幼児期に父親から受け始めた猥褻を自覚する。それでも問題が雪だるま化するため、両親に虐待の事実を問いただした。しかし己の被害を自他に明示できた瞬間、自分もきょうだいに性的加害をしていた記憶が蘇り...

16) メモ:『「ザ・レイプ・オブ・南京」を読む』

メモ:

 

「しかし、日本が戦争の時期に他国に敷いた多くの損害を正面から見ようとせず、非外国からの要求、あるいは被害者からの要求から目をそらし、あるいは黙殺して、自らを美化しているのではないかという不満、疑問は、深層心理の最表層に近いところにあり、ちょっとしたきっかけで表に出てくることが往々にしてあった。したがって、アメリカ生まれの華人アイリス・チャンが、第二次世界大戦における日本の戦争犯罪を問い直す作品を世に問い、アメリカで支持されているという話が伝わってきたときには、私の心理はほぼ全面的に、その動きを理解することができたのである。」

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