武蔵小金井のホステルをチェックアウトし、目星をつけていたお店数件の前を通りながら、自分の胃袋に相談。私の腹は今、何腹なんだ?
候補は、
・食べログ百名店のカレー
・餡かけ炒飯が美味しそうな中華
・食べログ百名店のうどん
いつもなら無難にカレーを選ぶところけど、最近「それでは脳がない」「カレーに依存するのは思考停止」と感じることがあったうえ、今日の気分ではなかった。
餡かけ炒飯が気になっていたけど、Googleマップの低評価レビューの内容に引っかかるものがあったので、素通り。
五島の手延べうどん
結果、長崎・五島の手延べうどんに決定。
ざる、茄子の天ぷら、ごぼうの天ぷらの3点を注文。
10分ほどで、茹でたてのうどんがきた。
まず、胡麻がすり鉢付できて自分で擦りたてにできるのが嬉しい。薬味はわさび、ネギ、刻み海苔。
〈麺〉は丸細く、ツルッモチッ、喉越しよし。
あご出汁の〈つゆ〉は塩見と甘味が絶妙で、いい塩梅。
後から来た揚げたての〈ごぼう天〉は、厚めに切ってあるので、歯応えも良し。
茄子の天ぷら
そして極めつけは〈なす天〉。
一本の縦半分という豪快な切り方なので、茄子の醍醐味であるトロットロの食感が存分に堪能できる。こんなに旨い茄子の天ぷらは生まれて初めてだ……。と、その食べ応えに関心しながら、一口食べる毎にまじまじと見てると、茄子の皮の部分に細かい網目の切り込みが入れてあることに気づいた。分厚い切り方だからこそ、熱を満遍なく通すための工夫なのだろう。その手間暇に脱帽した。
後から入店したお客さんも茄子の天ぷらを注文していたけど、ちょうど売り切れたらしい。残念さに共感すると同時に、自分は食べれてなんてラッキーなんだろうと、有り難みがより一層増した。
私は実は、茄子が大好物。茄子好きな人がいたら、この店のことを教えてあげよう。
武蔵小金井と言えば
それにしても武蔵小金井に来る前は、何があるか全くイメージが湧かなかったけど、今回それが少し変わった。駅周辺には高品質な食品が多いスーパーが4軒はあったし、案外「食」が充実している町なのかもしれない。
少なくとも、武蔵小金井と言えば〈カレーパン〉〈五島うどん〉〈茄子の天ぷら〉という印象が私の中に残っている。
これもホステルに泊まることで起きた化学反応なので、宿がその町や旅人に与える価値は計り知れないな、と思った。