生理が始まった。
月経が始まると、安心する。
経血が終わる6日後には、身体から古い細胞は出し切られ、同時に、解放すべき感情もデトックスされるから。
そのお陰か、生理前約1週間に比べ、体も心も軽やかになる。
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過去は、この生理現象を心底、忌まわしく思っていた。
月の半分は情緒不安定で、3週間半おきに訪れるピリオドを、繰り返さざるを得ない己の性を恨んでいた。
なんのために、こんなにも長く頻繁に苦しまなくてはならないのか、わからなかった。
そんな自分を受け入れられなかった。
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月の満ち欠けと連動するこのサイクルに、最近は感謝できるようになってきた。
精神科医には、こう伝えた
「生理は、私のうつの原因を、浮き彫りにしてくれているようです。」
厳密にいうと
月経周期によって悪化する精神疾患『月経前増悪(PME)』は、私がもともと患っていた複雑性心的外傷ストレス障害(C-PTSD)の病原に、気づかせてくれているようです。」
要するに、どんなに辛くても「好転反応」のようなものだ、と捉えられるようになったのだ。
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以前は、月経前不快気分障害(PMDD)だと思い込んでいた。
月経前症候群(PMS)は身体的な症状、PMDDは精神的な症状が顕著だ。
でもある時、「生理、関係なくない?」とパートナーに指摘されて気づいた。
確かに、月経周期の中で調子が良いはずである生理後1週間も情緒不安定なことがあるという、説明のつかない自覚はあった。
しかし、ツレ曰く「毎日プンプンしてる」。
確かに、キレる癖がついているのは否めなかった。
そのうえ、鬱が何ヶ月も続くこともある。
なるほど、女性ホルモンの変動が原因で精神疾患になっているのではなく、もともとの精神疾患が月経周期によって強調されているのだ。
そうと考えると、腑に落ちるものがあった。
生理前〜生理中は、トラウマ体験を思い出す頻度が多くなるのも、説明がついた。
そう解釈した途端、月経周期が自分の味方に感じられた。
心と体は、私に気づかせてくれているのだ。
努力しても逆効果な時期は、楽な方法に挑戦してみて、と。
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思えば、いつだって心と体は私の味方だったのかもしれない。
それを幼くして初めて親から否定された時から、自分でも自分の感覚が信じられなくなり、自分自身を否定し続けたから、ずっと苦しかったのだった。
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これからは、自分の心と体を受け入れて楽しく生きる。