タカノフルーツパーラーの「あまおうフレーズ」はその名の通り、福岡県のブランド苺あまおうを存分に味わえるショートケーキ。同店の定番「ストロベリーショートケーキ」と比較すると、同じ「フレジエ・ジャポネ」であっても、食感が大きく異なることがわかった。
SHINJUKU TOKYO SINCE 1885。つまり137年前の明治18年創業。
新宿高野のウェブサイトには「初代髙野吉太郎が現在の新宿駅ビルあたりに、繭仲買・中古道具を本業とし、果実を副業とする商店を創業。」と記載されている。もともとは副業だったというところがまた興味深い。
重みで大粒なあまおうがフロスティング上でスライディング。
大粒のあまおう。フロスティングが少々乱れてしまったのはご愛嬌。
コルセットのようにケーキの形をキープする、厚みのあるフィルム。
頑丈なフィルムなしでは、苺を支えるのに心もとなさそう。
一口目。角から食べようとすると、苺が入っていない部分に当たる。
側面にフォークを入れると、苺も一緒にいただける。柔らかくみずみずしいあまおう。フレジエのように縦にカットされるため、果実の存在感を前面に押し出す。
四方の角では、苺に当たらない。
苺が恋しくなって側面をいただく。
角だけでなく、中央の部分も苺がない。
中間層の苺も大きく、縦にカットされている分、主張が強い。
苺入りの部分と、苺なしの部分はだいたい半々。交互に食べるとバランスがいいかもしれない。
トッピングの大粒あまおうの美しいフォルム。
最後の一口。ごちそうさまでした。
「あまおうフレーズ」はあまおうの甘さとみずみずしさを感じるためのショートケーキという印象。
同店の定番「ストロベリーショートケーキ」は、どこからフォークを入れても苺・クリーム・スポンジを一口で味わえ、素材の比率と口溶け感が絶妙。「ショートケーキ」そのものを美味しく食べるために設計されている。
どちらが好みかは人それぞれだが、私は後者の方が好み。値段は、あまおうフレーズの方が数百円高価だけど、高いからより美味しく感じるとは限らないところが面白い。同じ店の商品を試すことで、自分の好みをより深掘りできて、楽しい。
7月になったら、マスクメロンのショートケーキも食べようと、今から狙っている。火照った体にメロンと生クリームが涼めてくれることをイメージしながら。