「やめて」・にげて・はなして。身内から子どもへの性犯罪:被害者から加害者になった私・犯免狂子が精神治療から学んだこと

4歳から父の猥褻・母の体罰が「愛情表現」と教わり、混乱の吐口としてきょうだいに性的・精神的な加害をしていことを治療中に自覚。3つの気づき:①家庭内で子どもへの性犯罪が、加害者の「無自覚」のうちに起きている。②性被害を否定することは、自己防衛本能が正常に作用しているからだが、否定し続けても苦しみは増す一方である。③被害を認めて精神治療を初めないと、被害者も「無自覚」のうちに自他を傷つけ加害者になってしまう可能性が高い。精神疾患「複雑性心的外傷後ストレス障害(C-PTSD)」歴35年以上。

【12】彼氏は私の「善友」

一、友が無気力な時に守ってあげる

二、友が無気力になった時にその財産を守ってあげる

三、友が恐れ慄いている時に安心させてあげる

四、友が困ったときに、たとえ自分に用があっても、普段自分が発揮している倍の力を使って助けてあげる

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これらは「善友(ぜんゆう)」の四つの要素。

これは「私の彼氏」のことだと気づいた。

 

大愚和尚曰く、仏教で「無気力な時」とは、人間の心が浮いていたり、沈んでいたりして「心が落ち着いていないとき」のことを指す。嬉しい時は調子に乗りすぎて冷静な判断ができないときだったりするし、落ち込んだ時もエネルギーが減っている状態だから、物事を正しく判断できなかったりする。

 

友があまりにも調子に乗りすぎている時や、あまりにも落ち込んでいる時、友の喜びや悲しみに寄り添いながら、自分は平静を保ちつつ、友にとって一番いい状態をちゃんと見守ってあげる。

 

人の感情が振れた時に冷静に物事が判断できず、そこに漬け込む人がいるが、そういう詐欺師から友の財産を守ってあげる。嫉妬や妬みからアドバイスをするのではなく、友にとって本当にいいこと・いい状態を思って守ってあげる。

 

人は恐れ慄いている時にも冷静で正しい思考判断が鈍る。そういう時に友を安心させてあげる。恐怖心に寄り添って「大丈夫だよ」「一緒に方法を考えよう」「大丈夫だよ」と、恐れ慄いている友を落ち着かせ、抱きしめ、恐怖の原因ってなんだろう、どうしたらその恐怖を乗り越えられるだろうということを一緒に考えて、安心させてあげる。

 

友が困った時に自分の用があっても、その用をこなしつつも、自分の持っている力を総動員しながら、助けてあげる。

 

大愚和尚によると「お釈迦様は『善友を得るということが物凄い重要なことだ』と口すっぱく何度もおっしゃったと言われています。とにかく善友を得たらそしたらもう修行の半分以上が成就したと。大半がもう成し遂げられたと思ってもいいくらい善友は大事なんだというこというわけです。良き友です。」

 

なるほど、私は彼を「彼氏」「恋人」「パートナー」などと言い表すことになんとも言えない違和感を覚えていたのはそういうことだったのか。彼は私の「善友」だからだ。

 

男女の友情は愚か、「善友」という概念も知らなかった私は、彼の善意をどうしても信じることができず、彼の言動を疑いながら12年間の時間を共に過ごした。その間、私は彼の善意を試すように裏切り、傷つけることばかりしてきた。結果、彼も私も苦しんだ。

 

私は彼をとことん裏切って、彼の気持ちが私から離れていうのを感じて初めて、彼が私のことをどれほど想ってくれていたことかが実感できた。気づいた頃には、取り返しのつかないほど、彼は傷ついていた。それでも彼は、今でも彼は、私を見捨てないでいてくれている。彼の愛情の深さに毎回、感動させられる。しかも、躁鬱病の私の感情の波は激しい。そんな私と傍で彼は精一杯、冷静に話を聞いてくれていた。

 

これからは私も彼の「善友」になる。

 

善友になるには「勇気」が必要だという。

 

私は勇気を出して、彼をお手本にしながら、「善友」になると決めた。

 

 

 

*1:46:51~